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未来に繋がる香川へ

香川県議会議長 平木 享さん

2013年1月25日

「独立の輝きを求める心こそ地方分権の出発点です。」

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今回お話をお伺いしたのは・・・・香川県議会 議長 平木 享さん

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第84代香川県議会議長の平木享氏は、「地方豊かならずして、国は栄えず」という思いを強く持つ。そのためにも、「地方は地方の独立の輝きを持っておかないといけない」と、持続可能な地域づくりや地方独立の仕組みづくりに尽力されている。そんな平木県議会議長は、どんな志を持たれているのか、どんな県づくりの取り組みをされているのか、話を伺った。

Q:県政に関する基本的なお考えについてお聞かせ下さい。
- 私は陽明学の知行合一(ちこうごういつ)を信条にしています。理念と行動の一致こそ、政治家の出発点でなければいけないと思っています。陽明学という学問は、従来の体制や常識に従うのではなく、己の責任を以って行動する心を教えてくれます。平時の朱子学・乱世の陽明学といわれ、明治時代を築いた人達の心を支えた思想であります。今の日本も、少子高齢化や経済成長の停滞などの課題に直面し、社会が大きく変わろうとしています。まさに平成維新の時代であるといえます。

Q:今、どのような事業のあり方が必要とされていますか?
- まず、多重価値論事業を推進すべきです。例えば丸亀町は一般的区分では商業施設です。でも、現在、全国で最も多い行政視察の町なのです。行政視察者はいろいろな場所に観光します。だから丸亀町は商業施設であり、行政観光施設でもあるのです。バラバラな事業対応を一元化することが行政に必要です。

更に収益事業も推進すべきです。私が最初にネーミングライツを提唱した時、行政では困難と言われたが、今では県営球場・県民ホールに採用され、それぞれ収益をスポーツや文化事業に予算化しています。従来の行政の考え方から脱却する事がこれからの事業の在り方の出発点であります。

Q:どのような県づくりを目指していますか?
- 私は地方独立論者なんです。地方が国から権限を貰う地方分権論ではなく、地方自らが権限を作るといった地方主権論の気概をまず持つべきです。中央に権限や人・金を集める中央集権体制では、大が小を飲み込んでしまいます。例えば、医療現場では、医局制度が崩壊し、新臨床研修制度に移行してからは、研修先を自由に選べるようになり、研修医は都市部に集中し、地方の医師数は決定的に不足。

この政策を作ったのは国ですが、許せないですね。何故その時に地方はどうなるのか考えなかったのか。地域医療の崩壊に限らず、少子高齢化、若者の都会への流出、地方公共交通の弱体化など、県政を取り巻く環境は大変厳しい状態です。あくまでも地方の元気が国の元気を作るのであって、地方独立の仕組みこそ、今必要であると思っています。

Q:香川県の経済発展に必要な取り組みはどのようなものでしょうか?
- 香川県は災害のない穏やかな町です。そこで従来の企業誘致論だけではなく、全国の高齢者大集合といった高齢者王国を築くのです。アダルトコミュニティと呼ばれるコミュニティがアメリカにはあります。セカンドステージを求めて移り住んだ新地で、第二の人生を楽しむためにクラブ活動をしたり、趣味の会を作ったり、街を作っています。まさに高齢者コミュニティを作っているのです。

香川にも25万人の高齢者がいます。人が出入りして刺激のある街にして、高齢者が元気になるような取組みをするべきだと思います。当然、延命長寿ではなく健康長寿県を目指し、他県では取り組んでいない方法で、人を呼ぶ街づくりをしていくべきだと思います。

Q:今後の抱負についてお聞かせ下さい。
- 香川県が独立できる仕組みを作りたいですね。私は、今年の5月に四国公共交通議員連盟を作りました。高速道路やフェリー、鉄道などが抱える問題を総合的に検討して、地域の公共交通を活性化するのが目的です。採算が合わなかったら交通機関がつぶれても仕方がないと主張する人もいます。では、地方の人達は足が無くてもいいのか?と思います。地方が地方の輝きを作るような仕組み作りをしていきたいですね。

また、NPOを作りたいとも思っています。アメリカではNPOの数が日本の株式会社の数だけあるのです。NPOも収益があがるような仕組みを作り、有料ボランティアもどんどん作るべきだと思います。NPOが町興しなど地域を作る活動を行い、高齢者や未就労の人達がそこで輝けたら良いですね。

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平木 享 さん

Prof ile
昭和23年2月21日生まれ。
主な議員歴:
平成7年4月~香川県議会議員(現在5期目)
  行財政改革特別委員会、高速道・都市開発対策特別委員会、
  環境対策特別委員会、環境建設常任委員会、総務常任委員会の
  各委員長及び監査委員を歴任
平成22年4月 第85代香川県議会副議長
平成24年5月 第84代香川県議会議長

香川県議会
住所:香川県高松市番町四丁目1番10号
TEL:087- 832- 3678(総務課)
URL:http://www.pref.kagawa.lg.jp/gikai/
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