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未来に繋がる香川へ

2012年

氏原 学さん

2012年7月15日

「私達には時間が無いんです・・。あと5年という現実を突き付けられている状況で、地域再生に挑戦したい。」

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今回お話をお伺いしたのは・・・氏原 学さん

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世帯数が50戸余り、住んでいる人の数は80人余りの大豊町怒田集落。この怒田集落を存続させ、次世代に引き継ぎたいと、地域再生の取組みを行われている氏原さん。高知大学の協力を得ながら、どのように怒田集落の再生に取り組んでいるのか、話を伺ってみました。 

Q:怒田集落で具体的にどのような取り組みを?
- 高知大学の先生や学生たちが中心となって、中山間地域の豊かさを支える活動をしています。例えば、森を活性化させるための焼畑や間伐材製材、人が暮らせる環境を維持するための鹿対策のネット張りや清掃活動をしています。また、放棄農地を利用した棚田の有機稲作やブルーベリー栽培も行っています。学生には、集落に入って、このような農業体験や地元の農家のお手伝いを通して、中山間地域のありようを理解してもらいたいと思っています。

Q:このような取組みを始めようとしたきっかけは?
私は平成18年に、生まれ故郷の怒田に戻って来たのですが、このままではこの集落はなくなってしまうと思ったのです。この辺一帯は、全国的にも少子高齢化が先行していて、怒田集落には、今、50世帯程しか住んでいません。高齢者ばかりであるということもあって、消滅はそんなに遠くないと強く感じました。

私は、地元である怒田集落が消えゆく姿を誰かにきちっと見届けて欲しいと思いましてね。そこで、高知大学で農業経済学を教えられている飯国先生に、自分の想いを伝えたのがきっかけで、地域再生の取組みが始まりました。Uターンして5年、過疎高齢化が一層深刻になってきており、これからの5年が本当に勝負だと思っています。

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Q:地元の人達の反応は?
- 1年目は学生達の取組みを、地元の人達は基本的に見ていただけのように感じました。でも、2年目からは、学生達が農家さんの所に入って手伝い始め、地域に学生が来ることに関して違和感が無くなってきましたね。時間をかけて地域と大学を繋いでいけば、地域の問題を解決する方法が見つかってくるのではと、私は信じています。今は、大学が地域と触れ合い、どのような目的意識を持っていく必要があるのか、地域がどのように応えてくれるのかその土台創りをしているように思います。

Q:今後はどのような取組みを?
- 私は、この地域に小学校を復活させることが夢です。私が子どもの頃には全校生が300人を超えていたんです。小学校を復活させるための環境をどう整えるかが今後の課題です。また、これまで、大学の研究者は自分の興味に沿った研究をしてきました。しかし、これからはいかに地域に持続性を持たせるかを考えて、様々な専門分野を組織化し、総合的な視点から地域を動かしていく活動が求められていると思います。この集落で大学の協力によって、どのような地域再生ができるのか、ひとつのモデルを創っていければと期待しています。 

高知大学が地域活性化に関わる理由は?
高知大学農学部の市川昌広教授に伺ってみました!

市川先生:
- 今、大学は、教育・研究機関としての機能だけでは許されない社会的状況になっていると感じています。特に、地方大学では、これまでとは違った役割を求められおり、その一つが、地域貢献です。高知県の場合には、中山間地域の対策が非常に重要視されていて、これからは、大学が外に出て地域の人達と対話しながら地域の土台を創っていく試みが求められているんです。高知県では、中山間地域の現状が特に厳しい状況ですので、これから大学人として地域にどう貢献できるのか、どのように地域を保ち、持続させていくのかということが問われているように思います。

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氏原 学さん  うじはら まなぶ
Prof ile
昭和23年3月26日生まれ、高知県大豊町怒田集落出身。
高知大学で事務職に携わり、退職後に故郷の怒田集落に
Uターンし、地域再生に活発に取り組む。 


怒田集落での取組みに関してはこちらへ:
E-mail:nutatanomegumi@gmail.com
URL:https://sites.google.com/site/nutatanomegumi/ 
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市川 昌広  いちかわ まさひろ
Profile
高知大学農学部准教授。専門分野は、生態人類学、農村社会学。
「農山村の人々の暮らし、森林との関係およびその変化」「農山村
を取り巻く社会(森林・農業政策、開発、環境問題など)が暮らしに
与える影響」「都市へ移住した人々と農山村との関係」などのにつ
いて研究している。
URL:http://wwwagr.cc.kochi-u.ac.jp/japan/kenkyusha/707.html
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有限会社プリズム 妹尾 浩二さん

2012年7月 4日

「広報を起点とした企業ブランドの創造を通して中小企業を元気にしたい 」

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今回、お話をお伺いしたのは・・・・ 有限会社プリズム代表取締役の妹尾 浩二さん

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中小企業に最適なコミュニケーション戦略を企画・立案し、企業価値を高め、発展するお手伝いをする妹尾さんに、プロモーション活動をサポートする仕組みや方法、効果などについて、お話を伺ってみました!

Q:どのようなサービスを提供しているのですか?

- 企業や団体、商品などのPRやマーケティングを支援しています。簡単に言うと、企業の商品やサービスを話題性のある切り口で演出し、それをプレスリリースという形で、マスコミに届ける仕事です。マスコミが面白いと思ったら、紙面や番組で紹介され、それから情報の連鎖を作るんです。広告は企業側がお金を払って、テレビやラジオ、新聞などで直接宣伝をするのですが、私が取り扱う広報は、マスメディアにニュースとして取り上げられるアイデアを売っているのです。

新聞やテレビでの紹介によって、商品や企業のPRだけでなく、お金で買えない価値を生み出すことができます。そこで働きたいという人も出てくるので、人財の採用にも役立ちます。また、信用度が高まるので、銀行からお金を借りたり、行政に許認可の申請を出す時にも効果がありますよ。新聞やテレビに取り上げられても、売り上げが上がるとは限らないのですが、それ以上のものを得ることが可能となるんです。

Q:なぜ今の仕事をしようと思ったのですか?

- サラリーマン時代に広告宣伝や広報に携わってきたのですが、PR会社は東京や大阪にはあっても、香川には無かったんですよ。中小企業は、なかなか情報発信に時間と費用をかけられないですからね。しかし、マスコミに新しい商品やサービスの情報を提供し、多くの人達に知っていただくことは、中小企業にとって意義のあることだと思いましてね。マスコミも企業の情報を欲しがっているので、橋渡しする役割があってもいいのではと思ったのです。

起業するにあたって、いろんな人に話を聞きに行きましたが、反対する人と、面白いと賛成してくれる人は、実は半々だったんですよ。半分の人が賛同してくれたらやってみようと判断しましたね(笑)。香川では、誰もやったことが無いことだし、ノウハウやネットワークも持っていましたので、挑戦してみようと思ったのです。

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                                                                                                    経営者向けのPRセミナーを実施されたりも!

Q:マスコミに取り上げられるにはどういった点が重要になりますか?

- ニュースになる要素は3つあるんです。新規性、独自性、公共性です。これらは必要条件で、これらが無いとニュースにはなりません。プラスαとして、時代性、ストーリー性、普遍性も重要です。また、目新しいことでも、難しいことはニュースにならないんですよ。やはり読者やリスナーが聞いて理解できることでないと関心を持ってもらえませんからね。

また、マスコミに取り上げられるには、自分の会社の位置づけを、まだまだ成長するベンチャー企業だと意識することが大事だと思っています。マスコミも右肩下がりの企業は取材しませんからね。また、社会のため、世のためにどう貢献できるかという部分を重要視することも大切です。私自身も、社会に役に立つ商品・サービスだからコンサルティングを行っているんです。社会貢献の側面があるからこそ、社会に広げたいとマスコミも取り扱ってくれるのです。

Q:今後、どのようなことをしていきたいと考えられていますか?

- 私は、自分自身の会社を大きくするよりも、自分がお世話している会社を大きくしたいと思っています。自分が関わった企業が発展していくのを見るのが楽しいですね。コンサルティングをしている会社の中から、上場企業を生むのが私の夢です!

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妹尾 浩二さん  せのお こうじ
Prof ile
1961年、岡山県生まれ。香川大学卒業。広告代理店を経て、
不動産会社にて広告宣伝・広報・PRに携わり、広報戦略の
立案・実施やマスコミ対策に取り組む。2005年4月に有限会社
プリズムを設立し、中小企業の広報・PR支援に携わっている。

有限会社プリズム

住所:香川県高松市松島町3丁目14-22
TEL: 087-863-7090FAX : 087-863-7095
E-mail:k.senoo@prism-shikoku.com
URL:http://www.prism-shikoku.com
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増田畜産 有限会社 増田孝さん

2012年6月18日

「ブタが環境を変え、生活を支え豊かな地域社会を創る」

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今回、お話をお伺いしたのは・・・・
増田畜産有限会社  増田 孝さん
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増田さんは、「ブタ肉は人間の胃袋を満たし、ブタの骨からはラーメンのダシが取れます。食べれないのは豚の鳴き声だけです(笑)。しかも、ブタは人の食べ残しを食べてくれて、ブタが出した糞はCO2(二酸化炭素)の削減に役立つし、堆肥として使えば、土地まで豊かにしてくれます。」と語る。だからこそ、ブタは漢字で福多と書くべきだと言う増田さん。ブタを通じて、循環型社会をサポートする取組みをし、地域の活性化にも繋がる活動を行っている増田さんの取り組みについて迫ってみた!

Q:今の仕事を始めたきっかけは?
- 私は高校を卒業後、埼玉で調理師免許を取って、コックをしてたんですよ。そのうち、自分で育てあげた素材を使った料理を振舞うレストランをしたいと思うようになったんです。

お客様から注文をもらってから畑に出て素材を採って、お客さんの前でさばいて料理を出すレストランを。一面に田畑が広がっていて、その中にぽつんと立つレストランって素敵じゃないですか?ただ、野菜の植え替えの時期には、堆肥が充満しているかもしれないですけどね(笑)。そんな夢を持っていて、実家が養豚場をしていたので、香川に戻って来ました。

Q:畜産業の魅力は?
- 畜産業は、受注というものが無くて、営業をしなくてもいいので、仕事がしやすい産業だと思います。作ったものはお肉屋さんが買ってくれるのですから。ただ、相場があって、自分で値段を付けられないのが難点ですね。

しかし、コストダウンの努力をすれば、その分の見返りはあります。例えば、残渣を豚に与えて、エサ代のコストダウンを試みたり、バイオマスボイラーを使って、豚の糞尿を活用した暖房システムを取り入れたり・・・。

節約はエコに繋がり、食品残渣を与えることは、エコフィードと呼ばれてるんですよ。節約はエコにもいいのでエエコトなんですよ(笑)。また、ブタの存在は循環型社会をサポートしてくれているとも実感しています。ブタは、ゴミとして扱われた食品残渣を食べ、ブタが出した糞尿は堆肥として使われて野菜や米を育て、それらを私たちが食べてるんです。このように、ブタがゴミを減らし、土壌を豊かにし、私たちの生活を支えてくれています。ブタを介して、ゴミが譲美(ごみ)になるんです。

Q:工夫している点は?
- ブタの糞尿をCSR(企業の社会的責任)として活用する面白い取組みをしています。最初は、養豚場内の床暖房の節約を考えて、ブタの糞尿を燃料に代えるためにバイオマスボイラーを導入したんです。でも、なかなかコストダウンには繋がらなかったんです・・・。

しかし、従来使っていたボイラーに比べて、年間当たり約57トンのCO2(二酸化炭素)削減に繋がっていることを指摘されたのです。さらに、CO2排出権の取引ができる取組みができていることが判明!そこで、我社で削減したCO2の排出量を協同回収に売却して、協同回収は、購入した排出枠を地元に寄付して、祭りやイベントなどを支援し、CSR(企業の社会的責任)活動に生かしています。

こんな取組みができるなんて、毎日、ブタのふんを服に付けているだけに、私は運のいい男です(笑)! 運のいい男です(笑)!

Q:ブタに対してどのような思いで接してますか?
- 毎日が祈りですね。ここでは、ブタは産まれてきても、たった6ヵ月しか生きられないんです。たった1キロで生まれて来て、半年で110キロにまでなって、人間が決めた規格で殺され、食べられるんです。だから、6ヵ月の間、健やかに生きて欲しいと思います。人間の都合でブタを殺さないといけないのですから・・・。

だから、私達は食べ物から貴重な命をいただいているということを忘れないようにしなければいけないと思っています。自然の恩恵を受けているということを・・・。

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おまけ:
増田畜産にたどり着くまでには、こんな看板もあり、ユーモアたっぷりの増田さんの仕掛けに思わず笑顔になりますwink

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増田 孝さん ますだ たかし

Profile
三豊市高瀬町出身。1976年6月22日生まれ。
笠田高校卒業後、調理師学校で勉強。
調理師として5年間働いた後、Uターンで香川に戻り、
家業の養豚業に就く。

増田畜産 有限会社

住所:香川県三豊市高瀬町上勝間1117-3
Tel/Fax:0875-72-5469
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株式会社 ファイブアローズ

2012年6月 8日

「香川、そして日本のバスケを盛り上げていきたい」

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今回、お話をお伺いしたのは・・・・

高松ファイブアローズ ヘッドコーチ 
前田 顕蔵さん

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2010年にメインスポンサーの撤退により事実上、解散状態に陥った高松ファイブアローズ。しかし、同年の7月に、代表取締役に星島郁洋氏を迎え、新たなチームとしてスタートを切った。そんな新チームのヘッドコーチとして任命され、星島社長とタッグを組み、チームを率いる前田ヘッドコーチに話を伺いました。

 Q:高松ファイブアローズのコーチになったきっかけは?
- 喜多選手は高校の先輩だったのですが、高校生時代の共通の友人から、アシスタントコーチの話を伺ったのがきっかけです。当時は大阪にいたのですが、高松に来て具体的な話を聞くうちに、挑戦したいと思ったのです。これまでアシスタントコーチを3シーズン務め、今シーズンからヘッドコーチを務めています。

Q:どのような思いで、ヘッドコーチとしてチームを率いているのか?

- ヘッドコーチとして声を掛けてもらった時には、自分が引き受けるのはまだ早いと、正直、思ってました。ただ、経営状況やチームの成績などのこともあり、潰れてしまうのでは・・・という経験をしただけに、絶対にファイブアローズをつぶしたくないって思ったんです。これまでバスケをやってきて、日本のバスケを盛り上げたいと思っていたので、その思いに反することはしたくないと思い、ヘッドコーチを引き受けました。

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ただ、この小さい球団が成り立っているのは、ファンの人達やスポンサー様がいて下さっているからこそですが、まだ結果を出せていない状況です。しんどい状況が続いているので、結果を出して恩返しをしたいという気持ちでいっぱいです。ヘッドコーチをやり始めると、厳しいという状況をもろに体験しており、力不足ということをつくづく実感しています。それでも、勝ちたいという思いやチームを良くしたいという気持ちで、前だけを向いています。

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Q:今季の試合を通して感じる課題は?
- ケガが原因で、外国人選手が4人から3人になった影響もあって、状況としてはすごくしんどく、負け続けています。ただ、そんな中でも、立ち止まるという感覚は無く、逆に、「絶対に勝たないといけない」という選手の意識は上がっているのを感じます。課題は自信をもつことが難しい状況であることです。やはり、自信が無いとミスに繋がったり、消極的な姿勢になったりするので、どれだけ自信をつけて試合に臨めるかということが課題だと思います。

選手たちの自信をつけるために、すごく基本的なことをきっちりやっていくということをしています。毎日を惰性でやるのではなく、1日1日をちゃんとやっていくことしかないと思っています。

Q:どのようなバスケを目指していきたい?
- 走るバスケット、全員が早い段階で点を入れれるようなチームを目指しています。エースという選手はいませんが、シーズンが進む中でチームで成長していきたいと思っています。そして、プレイオフ出場を目指して頑張っていきます。

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前田 顕蔵さん  まえだ けんぞう

Prof ile

1982年6月27日生まれ。大阪府出身。大商学園を卒業後、1年間英語の専門学校で勉強した後、アメリカの大学に留学。2年間、アメリカの大学でバスケに打ち込んだ。帰国後、大阪でヒューマンアカデミーのバスケット学科でアシスタントコーチとして1年余り指導した後、高松ファイブアローズに。3年間、アシスタントコーチとして活躍後、現職。

株式会社ファイブアローズ
〒761-0113 香川県高松市屋島西町2366-8 銀星ビル1階
TEL(087)818-1588  FAX(087)843-1599
Twitter:t5a_official       http://www.fivearrows.jp/ 

 


 

 

 

谷 益美さん

2012年5月24日

「企業や人が成長するサポートを続けていきたい」

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今回、お話をお伺いしたのは・・・・
コーチング&ファシリテーションOffice123 代表
谷 益美さん

企業の経営者やマネージャー層に業績向上や営業力アップ、経営改革の推進など幅広いコーチングを行い、地元の大学で「キャリア開発」や「キャリアデザイン論」の教鞭を執ったり、企業や人の成長をサポートしている谷さん。そんな谷さんにお話をお伺いしました。

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コーチングとの出会い

Q:コーチングの仕事って?
- お客さまのコーチングの活用方法には、大きく分けて2つあるんですよ。
1つめが、「仕組みとしてのコーチング」活用です。様々な企業や人が、目標・ビジョンは何なのか、現状はどういう状態なのか、目標を達成するためには何をすべきなのかということを整理して考えて、行動や成長を加速するために、私をコーチとして雇ってくださっています。

2つめが「スキルとしてのコーチング」を身につけ、活用するという方法。例えば、社員研修やコーチングセミナーの実施などがそうです。コーチングスキル・マインドを身につけると、相手のやる気を上げ、育成するためのコミュニケーション力がつくんです。企業のマネージャー、経営者や、地域のお母さんがスキルを習得するのは非常にいいですね。お陰さまで、北は北海道から南は九州までご依頼を頂き、全国を点で飛び回っています。

 Q:コーチングをしようと思ったきっかけはなんですか?
- 実は、特許翻訳家になりたいと思ってた時期があったんですよ!その頃は、事務兼営業の仕事をしてたのですが、気づいてしまったんです。自分はデスクワークに向いてないと(笑)。実際に、デスクワークをやってみると、すごくしんどいと感じたんですよね・・。デスクワークが向いていなかったら、デスクワークがメインとなる特許翻訳家なんてできないということに、その時、気づいたんです(笑)。

ちょうど同じ時期に、「コーチングで強い営業部を作る」という本に出会ったんですよ。その本がとても面白かったので、コーチング講座の無料説明会に行ってみたんです。説明会で話を聴いていると、「人の話を聴くことが、仕事になる」ということに気づかされ、かなりビックリしましたよ(笑)。そして、コーチングの仕事をやってみたいと思ったんです。すでにコーチングで生計を立てている人達と出会ったことも大きな励みになりましたね。

Q:ワーキングホリデーの経験は、考え方や生き方に影響がありましたか?
- ワーキングホリデーに行って初めて「人生が有限だ」ということを実感しました。オーストラリアには1週間を基調として考える習慣があるんですよ。賃貸や給与が週単位で計算されるんです。そこで、ビザの残りを数える時にも、あと9か月間、つまり、36週と数えるように。週で考えると、あと何回しか週末が無いという風に考え始め、人生の有限性を実感し始めるようになりましたね。

それからは、いろんなことを回数で考えるくせがついたんです。70歳で死ぬと思ったら、年賀状もあと30数回しか出せないと考えたり・・・。回数で考えるようになってから、一期一会の大切さを実感し、毎日を大事にしなきゃなぁって思うようなりましたね。

いい会社を増やしたい

Q:今後の目標は?
これまで以上に、会社を「いい会社にする」お手伝いをしたいと思っています。いい会社の定義は、会社や経営者によって違いますが、社員や経営者が「うちはいい会社だよ」って思える会社やお店が増えたら素敵でしょ?お客さまも応援したくなる、いい会社。そんな会社が多い地域には、そこで働きたい人も集まり、経済も活性化すると思います。

「いい会社にしたい」と思った方が、まずは谷に相談してみようと頼れる存在になりたいと思っています。そのためにも、日々是精進、がんばります!

おまけ:
谷さんには、2011年の7月からハローせとうちにコラム『日々是好日』を毎週書いていただいています。
なるほど~って考えさせられるコラムにぷぷ~っと笑えるイラストにははまっちゃいますよwink
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谷 益美

香川県木田郡三木町出身。コーチング&ファシリテーションOffice123 代表。
全国で実践的なセミナーを展開。高松大学「キャリア 開発」、岡山大学「ビ
ジネスコーチング」非常勤講師、早稲田大学MBA 招聘講師。現在、ムスメ
4歳とムスコ1歳の子育てを通し、人育て修行中!
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